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「パラダイス鎖国」と「ガラパゴス化」する日本

バブル崩壊からほぼ20年経過し、最近では「失われた20年」ともいわれるようになりました。かつての「ジャパンバッシング」から「ジャパンパッシング」そして「ジャパンナッシング」と世界における日本の存在感が年々薄れてきています。

 

「パラダイス鎖国」という言葉をご存じでしょうか?これは日本があまりにも安全で便利で豊かで快適な国になってしまったために、日本人が海外への興味を失い、内にこもっている状態のことです。このことは日本経済が成熟し、大変居心地のよい国になったことのあらわれであると同時に、日本の将来に大きな影を落としています。

この「パラダイス鎖国」現象は、最近「ガラパゴス化」現象と呼ばれる問題を引き起こすようになりました。それには「ガラケー(ガラパゴス・ケータイ)」という言葉に象徴されるような、独自進化によって世界に通用しなくなったという意味での日本製品のガラパゴス化と、日本人自身のガラパゴス化、そして日本という国のガラパゴス化の三つの側面があります。  

 

日本製品のガラパゴス化は、ファクシミリに代表されるかつて圧倒的な強さを誇った情報通信機器や、これまであまり国際競争にさらされることのなかったサービスの分野に多く見られます。また人の面では、年代別出国者数で見ると特に20代が減少し、海外勤務に関する意識調査では、若者ほど海外での就労に抵抗を示す傾向が表れています。そして、世界の金融市場におけるシェアの低下や国際コンベンションの少なさなど、各種データが日本の相対的な地位の地下を示しています。

 

このような世界のグローバル化の流れと逆行する日本の動きをどうとらえたらよいのでしょうか。それを探ってゆくと日本経済の真の問題点が見えてきます。

梶山 国宏